R4 予備試験論文 公法系の振り返り
エドガーです。今回は令和4年の予備試験論文の公法系の振り返りをしていきます。
≪憲法≫
・再現
28条の趣旨、重要性
⇩
目的手段審査(実質的関連性)
⇩
あてはめ
⇨問題文中の①~④までの事情を評価
・振り返り及び所感
今回の問題は、『全農林警職法事件判決について理解できてますか?』という試験委員からのメッセージを感じさせるような問題だった。また、労働基本権といったあまり対策の及んでいない分野についての出題であったため、肩透かしをくらったような感じを受けた。
試験中、「うわー、判例自体があったのは覚えているけど、その判例が何言ってたか覚えていねーよ」という心理状態だった。そうは言っても、何か書かなければと思い、典型的な憲法の型で答案を書いた。
全農林の判例の規範を正確に覚えてあてはめも理解できている受験生はあまり多くないと考えられるため(真偽は不明)、多くの受験生が典型的な憲法の型で書いてくることから考えれば、多数派ルートに乗るという点においては、この戦法も悪くはなかったと言える。
その場合はあてはめをどれだけ充実させるかの勝負になるところ、今回私のあてはめは、内容的には問題文中の①~④を軽く拾う程度にとどまり、あてはめを充実させることができなかったので低評価と思われる。また、全農林は公務員についての判例であるところ、今回の特別公的管理鉄道会社の従業員にその射程が及ぶかを検討することが重要だったらしいが、そこもあまり的確に論じることができなかった。
今回の反省点としては、ⅰ判例の理解が足りない、ⅱあてはめ力不足だったことが挙げられる。特にⅱについては、憲法では特に重要であるから、日々の勉強の中で改善していきたい。
判例の射程については、そもそもよくわからん。論じ方も謎。
・予想される評価について
まあ、Fでしょう。『必要に応じて判例に触れつつ』を完全に無視し(俺には論じる必要がなかったんだ!と開き直ることは可能)、あてはめも論外であることから考えればFが妥当。
≪行政法≫
・再現
設問1
取消訴訟を断念した理由
⇨取消訴訟の出訴期間の制限
⇨法律上保護された利益説をフルスケール
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B町文化保護条例の内容
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原告適格あり
設問2
内容の明確性の瑕疵、手続等の瑕疵を認定
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無効確認訴訟における無効事由
⇨重大な違反に限られる
⇩
あてはめ
・振り返り及び所感
取消訴訟の出訴期間の制限のところで、「正当な理由」を論じることが抜けていた。
また、原告適格のところでは法律上保護された利益説はコンパクトに抑え、補充性について厚く論じることが求められていたらしいが、補充性については全く触れることができていない。そもそも、無効確認訴訟における補充性についてあまりよくわかっていなかった(一元説と二元説があるんだなーくらいの認識)。
設問2の無効確認訴訟の部分については、書く方向性自体は間違っていない(おそらく)が、憲法に時間をとられ明確性の瑕疵と手続の瑕疵の認定について問題文の事例の内容にそって深く検討することができなかった。
反省点としては、ⅰ補充性についての理解が不足していたこと、ⅱ事例の内容に沿って検討する意識が欠けていることが挙げられる。
取消訴訟以外の訴訟類型は、難しくてよくわからないため、来年の予備試験では取消訴訟が出ることをお祈り。公法上の確認訴訟が出た日には即死。
・予想される評価について
憲法に引き続いてこれもF説がかなり濃厚。公法系で二つもFが続くとこれはもう、ファイナルファンタジー。
≪今回の名言≫
『天才とは、狂気よりも1階層分だけ上に住んでいる者のことである。』